脳性麻痺患者への食事介助。安全に介助するための観察ポイント!

      2018/06/12

どうもmartonです。

僕の勤めている重心病棟では、脳性麻痺の患者さんがかなり多くいらっしゃいます。

ほとんどの日常生活動作に介助を要する方ばかりです。

栄養摂取、食事をする際も全介助の方が多く、中にはセッティングすると自分で食べる方もいますが、全てを自分でできる方はいません。

座位で食べる方もいますが、ベッドをギャッジアップして食べる方が多く、誤嚥や窒息のリスクがいつもあります。

今回は、そんな患者さんに対する食事介助について書いていきたいと思います。

食事する時の意識状態

少し前に、看護協会の研修で、摂食・嚥下について学ぶものがあったので参加してきました。

その一番最初に教えていた内容が

「患者の意識状態を確認すること。ご飯を食べることを認識させること。」

というものでした。

さて、ウチの病棟は脳性麻痺の患者さんが多く(2回目)

えぇ、言語的コミュニケーションも難しく、ご飯を持ってきて話しかけても、香りを嗅がせても反応がなかったりします。

でもスプーンにご飯をのせ、口に近づけると開口し、舌に乗せると咀嚼して飲み込みます。

もちろん、覚醒状態の確認はしますが、意識の確認は難しいです。でも食べます。

他にも色々講義があり、危険のないように食事摂取するための観察や技術について学んだのですが、その講義を受けた結果、

ウチの病棟って、結構すごいことやってるのかも。。

と、思いました。

患者さんの反応をみる。

全員に当てはまる反応が1つあります。

食べたくなかったら食べない。

口を開けない。飲み込まない。吐き出す。主にこのような反応ですが、めちゃくちゃ大事です。

本当ならそうなる前に分かりたいところですが、自分で訴えることも難しく、表情から読み取ることも難しいため、この「食べない」というのがすごく大切な訴えです。

ですが、笑っていたり余所見していたりしていることもあり、それが食事に集中できていないのか。食べたくないのかの判断ができなかったりします。

本当は食べれる。食べたいのに中止することもできません。大事な栄養摂取ですから。

ここでも意識状態の確認ができないっていう事が、リスクがあるというのが分かると思います。

食事介助を経験することが大事

患者さんそれぞれに食事のペース、方法があります。

それは当たり前のことですが、思いを訴えることのできない患者のそれに合わせることは、経験がないとなかなか出来ません。

この患者さんはどんな時に開口するのか、嚥下するのか。次の一口はどのタイミングか。水分の順番は。などなど。

もちろん事前に基本をおさえることは大切ですが、何度も関わり、患者さんそれぞれの個別性を知ることが、安全に食事介助するために重要なことだと僕は思います。

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